<< "歴史痛"の看板に偽りなし?戦国トリビアシリーズ【第三十八夜】 | main | "歴史痛"の看板に偽りなし?戦国トリビアシリーズ【第四十夜】 >>

"歴史痛"の看板に偽りなし?戦国トリビアシリーズ【第三十九夜】


JUGEMテーマ:コラム


 


 戦国与太噺。導入部、となぜ素直に命名出来ない。(画像は斬?スピリッツより)


■八月二十二日のトリビア

 来年の大河『軍師官兵衛』でも活躍が期待される
 『難波の太閤殿下』豊臣秀吉。受けた恩義は忘れ
 
ない人だが、恨みはもっと忘れない人だった。



■戦国の覇者・織田信長の衣鉢を継いだ猿面冠者の
 太閤殿下、豊臣秀吉が見せたもう一つの顔


 『竹中直人がNHK大河でまた秀吉役、「見飽きた」の声も』
というきのキャスティング情報、依然として当ブログの検索情報でも不動の一位を獲得していることからもかなりの潜在数を誇るであろう秀吉Fanの皆様も既にご存知の方は多いかとは思います。

 96年大河『秀吉』では個性的かつ躍動的な豊臣秀吉像を演じきった竹中さんの再登板、既に発表されている江口洋介さんの織田信長と並んだその顔はどういうものなのか…今から赤髭の期待感は急
昇しています。

 上記リンクでは見飽きただの安全牌だのと酷評されていますが、ここ数年は役満どころか振込みの連続、満貫の手ごたえすら掴めていない今のNHKが危険牌を振るわけもありませんし、"見飽きた"と論じる記者最大の認識不足は
『竹中さんはまだ、晩年の偏執と狂気に犯された豊臣秀吉の暗黒面を演じたことがない』ということ。


 もう十七年も前の話の事、記憶に無いorまだ生まれていなかったという歴史Fanの皆様に補足しておけば、96年大河『秀吉』は、豊臣秀吉が"天下統一を達成、めでたしめでたし…"という、人生最大の幸運を噛み締めながらも、一人さびしく大坂城内を歩く後姿…その後の人生の悲哀や渾沌をほのめかすような流れで締め。という終わり方をしていました。

 織田信長の後継者として天下統一事業を進めていくうち、明朗で闊達だった精神が蝕まれはじめ、孤高の独裁者となっていく秀吉の横顔。
 やっとのことで誕生した男児・鶴松の死に絶望し、自分を太陽の子と信じて二度も敢行した狂気の朝鮮出兵。一度は後継者に指名した甥の豊臣秀次を自害へ追いやり、挙句にその愛妾や子供たちまでをも酸鼻を極めるような惨たらしい方法で虐殺した…などなど、言わば『豊臣秀吉の暗黒面』。

 天衣無縫で才気煥発、器量も抜群だった"明るい"豊臣秀吉を演じた竹中さんが、天下人であるがゆえ心に宿した独裁者の狂気に病み、そして長年信頼していたはずの黒田官兵衛まで遠ざけていった猜疑心に囚われる様はどんなものなのか。
 大河『江』で好演した岸谷さんの秀吉とどんな違いを見せてくれるかが、視聴するにあたって楽しみなポイントになるのは間違いありません。
( ・(,,ェ)・) こんな面白い要素を見逃して何が"見飽きた"か。ふざけるのはゴシップ記事だけにしとけと小一時間問い詰めたい気分です、ええもう。

■太閤殿下の、過去を振り返るのを忘れない人柄とは

 さて、そんな豊臣秀吉の数多いエピソードから今夜御紹介するのは『過去の恩義は忘れない』というその温情的な一面…―――なのですが、戦国歴史Fanの諸兄姉が集う当ブログでこれについて、わざわざ詳しく御紹介するには及ばないでしょう。


 
    

 
故郷の尾張中村を飛び出して東海道を放浪していたとき、初めて秀吉の器量を見抜き武家勤めのイロハを教え、寵愛した遠江国(元静岡県西部)の戦国武将・松下加兵衛が戦乱の末に没落したのを太閤になってから大坂に招き、過去に受けた恩義に報いるため遠江久野・一万六千石の大名に帰り咲かせた話。

 『闘わずして勝つ兵法・謀略戦の重要さ、その基盤には入念な情報収集が不可欠である』という認識を植え付け、そのノウハウを野武士暮らしで叩き込み、戦国武将・豊臣秀吉の素養を育んだ名参謀・蜂須賀小六を四国征伐後に阿波国
(現徳島県)二十五万石の太守に据え、長年にわたって苦楽を共にしてくれた働きを激賞した話。


    


 
"秀吉"という名を授けたとされる南近江国(現滋賀県南部)の戦国大名・六角義秀、その遠縁にあたる六角義治が浪人同様の惨めな暮らしだと聞けば、御伽衆(おとぎしゅう、無学だった秀吉に知恵を授ける参謀・兼話し相手)として召抱え、後に愛息・豊臣秀頼の弓術師範に据えた話。

 などなど…元から高貴な身分だった織田信長や武田信玄とは違い、身分が卑賤で貧乏な放浪時代を経験している秀吉には、太閤に成り上がって以降に昔の恩人を救済したという話が枚挙に暇がありません。

■けど、恩義に必ず報いるという性格…逆に言えば?
 しかし、良く良く考えてもみれば『昔の恩は忘れない』という事は…裏を返せば『昔の恨みもしっかり覚えてる』ということ。
 いくら豊臣秀吉が器量に恵まれた戦国武将の申し子であっても、誰彼なしに好かれたわけでもないでしょうし…何よりその矮小な背丈と貧弱な体つき、猿と思えば人だったと揶揄された醜悪な容貌と小ざかしい性格は、随分と嫌われもしたようです。

 例えば、尾張国中村を飛び出して松下加兵衛に出会うまでの放浪時代。
 路銀として母親や姉から貰った永楽銭で縫い針を買い、それを行商しながら東海道を下った秀吉でしたが…どうやらその途中、三河国
(現愛知県東部)あたりで完全にお金が尽きてしまった模様。

 仕方なく、田んぼの畦に入り込んで泥鰌を取って売ろうとしたところ、この田んぼの所有者であった地侍・河合善右衛門に見つかってしまい、ひと悶着。

 色々と言い訳はしたものの、結局はこっぴどく殴り倒されて折檻を受けたそうなのですが…――この泥鰌泥棒が後年、まさかの一発逆転。あれよあれよの間に戦国武将の檜舞台へ躍り出て、三河国の戦国大名だった徳川家康すらも従わせる天下人へ大出世したからサァ大変。

 太閤殿下、家康の配下が大坂城へ来るたびに聞いていたそうです。『三河国に河合という武士があったはずだが、今はどうしている?』と。

 しかし、秀吉の恩人達が没落していたように河合善右衛門も戦乱に倒れて世を去っており、その子孫達も徳川家康は勿論、その家臣達すら行方が知れない状態になっていたらしく…誰に聞いても返事は『いえ、その者は
くなっていますし、親類縁者もどこにいるやら…』というもの。

残念だ、その者が今も健在であれば昔の話をしてやるのに』と、豊臣秀吉が悔しがったという話が『武功雑記』に収められています。
 ちなみに秀吉、このことを聞いていない家康の家臣が来ると必ず、執拗に問い合わせしていたようですから…生きていたらどうなっていたのやら。
(;-(,,ェ)-) いやぁ、まぁ…鼻そいで耳そいで、六条河原で晒し首なのはまぁ間違いなかったでしょうね、晩年の太閤殿下は鬼畜生ですし。

■尾張中村よ、私は帰って来た!! 逆襲のサル。
 また、太閤殿下が天下統一事業で最後の決戦とした1590年の小田原北条家討伐の際には、久方振りに故郷の尾張国を通過したとき、不意に昔のことを思い出したらしく…豊臣家五大老だった小早川隆景に怒り心頭な御様子で咆哮。

昔、尾張中村で暮らしていたころ"王"なるガキ大将からいっつも酷い目にあわされてた!! 天下人たる余を愚弄する振る舞い、許しがたい!!
 隆景、"仁王"を探し出して我が前に引っ立てて参れ!!!

(;-(,,ェ)-) いや、太閤殿下…それってたぶん、四十年以上前の恨みですよね?しかも子供時代の。

 こんな無茶振り甚だしい命令でも、律儀に果たしてしまうのが小早川隆景。さっそく尾張国中村に家臣を派遣して問い合わせをさせたところ…――先述の河合さんとは違って不運なことに、"
王"は健在で今も尾張中村で農民として暮らしていることがわかってしまいました。

 しかし、昔は傍若無人なガキ大将だった仁王も今となっては総髪が白く染まった好々爺。孫も子もいる御老人になっていました。
 事の次第を聞くや顔面蒼白、隆景の前で涙を流して土下座の上での命乞いを始めます。まさか、昔虐めてた近所の猿顔した生意気盛りが戦国乱世でも一番の勝ち組になってて、四十年越しの復讐を挑んできたとか予想外も良いところです。

 家族も揃って小早川隆景の前に平伏して死罪だけは御勘弁をと涙声の大合唱。

 

 毛利元就より『家族兄弟は一致団結して困難にあたるべし』と三本の矢の薫陶を受けている小早川隆景、さすがにこれは気の毒だと思ったのでしょうか…――太閤殿下には『もう仁王とその子供達は死んでしまって久しく、一家は離散していました』と報告したそうです。

 優秀な後輩や部下が居るという方は、扱いには重々御注意下さい…と、そんなお話でした。

( ・(,,ェ)・) 他にも尾張中村には秀吉を虐めた世帯があったらしく、太閤出生の地として年貢が免除されていた中村にあってその家族がある集落だけは年貢免除を認めないという沙汰を出したところ、その集落より『その者は死にました』との報告。

 『じゃあそいつの子供は居るか!!』と秀吉が言い返したところ、『子供は死んで孫の世代になってます!!カンベンしてやってください!!!』と集落より返事があり、『孫の世代じゃ、しかたないな』とようやく年貢免除を認めてあげた、なんて話が残っています。執念足り過ぎです、太閤殿下。

 次回更新は8/26〜8/27の予定です。乞う御期待!!

戦国時代の知られざる秘話やためになる格言、知識を得たい人は
筆者ホームページ『赤髭亭』へGo!!

■赤

http://akahigetei.weblike.jp/main.html

コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< May 2019 >>

■今後、赤髭の活動拠点はHPにも拡大!!

より一層深い戦国知識と知られざる歴史秘話は
『赤髭亭』
にて御覧いただけます!!



■相互リンク
☆【日本の歴史】もっと戦国時代を知ろう! おもしろすぎる戦いの数々

富田様のサイト。戦国時代における合戦にスポットを当てて紹介されています。

■硬派かつ忠実・重厚な戦国歴史大河を、月額980円/四本で自宅に居ながらレンタル・視聴・返却!!
DVDレンタルはDMMで!!
selected entries
categories
archives
recent comment
recommend
■戦乱の世を生きた姫、激動の生涯。

江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)

新品価格
¥1,100から
(2011/2/16 18:34時点)

affiliates


■山本勘助、織田信長ら今人気の戦国武将の人生をPSPで疑似体験!!

太閤立志伝V

新品価格
¥4,118から
(2011/3/9 20:20時点)

■本格派かつ新鮮、新鮮かつ重厚。本格歴史大河!!

NHK大河ドラマ 風林火山 完全版 第壱集 [DVD]

新品価格
¥32,337から
(2011/2/16 17:56時点)



■インターネットビジネスを始めるなら、ホームページアドレスが判りやすい独自ドメインがオススメ!
『お名前.com』へご相談を!!


links

当ブログはリンクフリーです。
相互リンク御希望の方は
コメントをお願いします。



■ペンズオイルの
国内正規取扱店です

グリーンフラッグ


にほんブログ村 歴史ブログへ



ブログランキング・ブログ王


当ブログは『ブログ王』に参加しています。


■本格派歴史大河!!戦国乱世を駆ける隻眼の軍師の活躍!!

NHK大河ドラマ 風林火山 完全版 第弐集 [DVD]

新品価格
¥18,480から
(2011/2/16 17:59時点)



profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM