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"歴史痛"の看板に偽りなし?戦国トリビアシリーズ【第三十七夜】

JUGEMテーマ:コラム
 


 戦国与太噺。導入部、となぜ素直に命名出来ない。(画像は斬?スピリッツより)


■八月一日のトリビア

 北九州に覇を唱えた戦国大名・大友家を
 支えた驍将・立花道雪。戦場で病没したが
 埋葬問題で家臣達を混乱させている。
 



■大友宗麟の懐刀にして北九州最強の"神"、その
 勝利へのあくなき願望が残した最後の遺言


 1585年
(天正十三年)六月、筑後国(現佐賀県南東部)柳川城を攻める大友家の総大将・立花は薩摩島津家の前に衰亡の一途を辿る大友家を支えるべく、齢七十過ぎになる老骨に鞭打っての出陣。

 若い時分に己めがけて落ちてきた稲妻を切ったために半身不随ながらも矍鑠としていた体に鎧兜をまとい、家臣達の担ぐ輿に乗って采配を振りかざしての敢闘振りはまさに"雷神の化身"。
 北九州でも最強の戦国大名だった大友宗麟にとって、まさに道雪の存在は頼みの綱。


 勇猛果敢な兵法者振りと大友家の基盤をになう器量、部下から集める信頼振りは高く天下に鳴り響き、ついた渾名は『鬼道雪』。
 あの"甲斐の虎"武田信玄に『一度会ってみたい』と言わしめたほどの名将だった道雪でしたが、さすがに最盛期を離れ見る影もないほど衰退した大友家を我が身一人では支えきれません。


 大友家に代わって九州の覇者たる勢いを示していた島津家の猛攻を筑後国で食い止めているのは流石と言うべきでしたが、寄る年波の老耄と過酷な戦場生活には勝てず、とうとう死の床に着いてしまいます。


 共に斜陽の大友家を支える朋友・高橋紹運が陣地を構える高良山の高良大社へ平癒祈願を依頼し、懸命に看病を続けますが…無常なる哉、人の命運。

 『に降り積もったは、溶け消えるまで居場所を変える事はない。武士も一度主君に忠誠を誓ったのであれば、死ぬまで節を曲げずに戦い抜くことこそ本懐』とその法号通りに三十七度の戦場を駆け抜け続けた立花道雪は、遂にその命運を使い果たして柳川城を前に最期を迎えました。享年七十三歳。


 これで大友家の筑後国戦線は総大将を失い撤退は必至となったのですが…―――戦場で武勲を立てることこそ忠義の証と信じていた老将の言は、大友家に所属する武将達に深い感銘を与える内容でした。


『我が死んだならば、屍に鎧具足を着けて高良山は好己の丘、柳川城に向けて埋葬せよ。この遺言に背けば、我が魂魄は必ず祟りをなすであろう』


 
かつて歳若い部下が軍法を破って陣中より実家に戻り、母親の顔を見たというだけで極刑に処した戦鬼の徒に相応しい、勝利への宿願が滲み出る遺言。
 しかも、遺された家臣達がこの言いつけを破らないように念を押す用意周到振り。道雪老人、死して大友家の守護神となり怨敵に祟る覚悟です。


 しかし、元来から家臣達を懇ろに薫陶し、命を賭す信頼を得てきた道雪のこと…この遺言を巡って大きな混乱が起きました。


 次の立花家総領である立花宗茂はこの時、本拠地である筑前国立花山城にありましたが、養父の遺言がいくら鬼気迫る執念を示しても納得が出来ません。

 『幾ら故人の遺言であっても、どうして大友家に忠誠を尽くした道雪の遺骸をただ一人捨て置いて引き退けようか。
立花に人は居ないと世情に謗られることになろう。立花山まで亡骸を奉戴せよ』

 と言及すれば、それでは遺命に背くことになると喧々囂々。


 ならばと道雪に長年付き添った家老職の由布雪下(ゆふ-せっか)が

それでは大友家の勝利を信じて冥途へ逝った道雪様の遺言に背くことになる。なれば拙者はここで腹かっさばいて殉死し、事の次第を泉下にお伝えし、御供つかまつる

 と六十歳近い皺腹を掻き切らんと片袖をうで捲くって公言したら逆効果、『ならば我らも後を追う!!』と大半の家臣達が殉死を決め込み具足を脱ぎだす始末。
 立花道雪がなまじ"生ける軍神"の如くに信奉されたのが逆にあだとなる格好になってしまいました。


 こうなると道雪配下で誰が一等の忠義者なのかと陣中は上に下にの大騒ぎになってしまいますが…――壮絶な論議を聞いていた原尻鎮清(はらじり-しげきよ)が一喝。


『おのおのがたは名誉を尊び腹を召されると仰せだが、左様なことで本当に道雪翁がわれようか、立花山の宗茂様がお喜びになられようか!!

 腹を召すなら、道雪様の衣鉢を継ぐ宗茂公のためにすべきである!!!』


 この言葉に目が覚めた由布雪下ほか一同、もっともであると首をたて振って納得、反省。

 家老職でありその法号に"雪"の一文字を賜った雪下が『道雪様の亡骸は拙者が全ての責を負いて立花山へ御送り致す。もし祟りがあるならば、我が由布一族が罰を受けて御怒りを鎮める所存』と決定稿を出し、ようやく大友軍は柳川城の包囲を解いて撤退を開始しました。


 大友家の守護神たる立花道雪の死を知った島津軍の猛追撃を迎撃したのは、長年の朋友であった高橋紹運。


 無事に立花山城へ帰還した道雪は山麓の梅岳寺(現福岡県新宮市)に埋葬されることになりました。


 なお、柳川城を陥落させるという道雪の執念は後年、関ヶ原合戦での改易から奇跡の大名返り咲きを果たした後継者・立花宗茂が柳川城を与えられたことにより達成。鬼道雪の宿願はみごと、その遺訓を受け継いだ者たちにより結実しましたとさ。
 

 

 

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■赤

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