<< "歴史痛"の看板に偽りなし?戦国トリビアシリーズ【第八夜】 | main | "歴史痛"の看板に偽りなし?戦国トリビアシリーズ【第十夜】 >>

"歴史痛"の看板に偽りなし?戦国トリビアシリーズ【第九夜】

JUGEMテーマ:コラム

戦国与太噺。導入部、となぜ素直に命名出来ない。(画像は斬?スピリッツより)


■五月九日のトリビア

   戦国時代の日本人には鳥肉を食べる習慣は
  あったが、牛肉や牛乳を食べる習慣はなかった。
       ただし、豊臣秀吉はく。


■松坂牛、近江牛、神戸牛。その美味を日本人が覚えたのはいつ?


 
ここ数日、取り扱った戦国トリビアを改めて読み直したところ…やっぱり赤髭の悪癖が次第に表面化してますね。内容と文字数がどんどん大袈裟に、かつ雑多な長文と化していく傾向がありました。

 そこで、今夜は箸休め…"トリビア"という言葉の意味に相応しい小ネタを御案内したいと思います
( ・(,,ェ)・)。oO ( いえ、別に仕事や私事で忙しくって帰宅が遅くなって、原稿書く時間が乏しくなったから他愛もない題材を選んだわけとかじゃ絶対ないですよ、えぇ。…私の目を見てください。なるべくながーーーーぃ目で(蹴 )



 今さら説明も要らないことですが、日本人は弥生時代以降は農耕民族…――稲作や畑作で農作物を栽培し、収穫し、山野に入れば木の実や果実などを得て、それらを食料とすることで暮らして来ました。

 しかし、当然ながら完璧な意味での農耕民族食では必要な栄養源を総て得ることは出来ません。やはり品質の良い蛋白源となるのは、肉食です。

 かつて大昔は…縄文時代には日本人も石の槍や弓矢を用いて狩猟を行い、獣を捕獲してはそれを食べることで命脈を紡いで来た過去もあります。 農耕による米や野菜の収穫量だけで充分暮らしていけるようになっても、日本人の肉食が廃れることはありませんでした。


 しかし、飛鳥時代に大陸から仏教が伝来すると状況は一変。

 比較的人間と近い位置にある畜生道に生きる山野の動物達をみだりに殺傷しては、お釈迦様がお怒りになり…死後にその報いを受けて六道の辻で迷い…次の黄泉返り、輪廻転生を果たすときには人間界に戻ることが出来なくなる。

 仏教に深く帰依し、死後には極楽浄土で御仏のご加護を得て天上界で安寧に暮らす、ということも信仰の希望だった日本人は、一時的に狩猟による獣の殺生を控えることにし、川魚などの漁業で動物性の蛋白質を補うようになります。
( ・(,,ェ)・)。oO ( 魚だって獲って喰えば殺生になるような気がしなくもないですが、どうも魚は獣と比べて人間とは縁遠い存在だし、食べても良いんじゃないかと考えていた節があったようです )


 この風習は、世の中が麻の様に乱れた戦国時代においても半ば常識として日本人の暮らしに溶け込んでいましたが…――あまり頑なにこの教えを守り過ぎると栄養が偏ることに気づいたのか、鳥だけは狩りなどを行うことで捕獲・調理し食することがあったようです。

 一般では雉、鴨、鶉(うずら)、貴族や戦国大名などの上流階級では鶴のなど肉が良く出回って居たようですが、これ以外では兎の肉も良く食されていたようです。

 『…兎は、鳥じゃなくてだろ。』って考えたそこの読者様。m9っ;・`ω・´)
兎の数え方を御存知ですか?



 はぃ、御名答。

…『一頭、二頭』じゃなくって…実は『一羽、二羽』と数えるんですよね。

 実はこの数え方、仏教信仰により獣肉を食べる習慣から離れた日本人が旨い兎肉を食べるために『兎は獣じゃなくって鳥の一種。』と無理矢理こじつけて考えた名残なんです。当時の庶民の暮らしを描いた絵などにも、山野で狩りをして大収穫を得た猟師が兎の耳に縄をくくりつけ、背中へ大量に背負っている姿などが良く描かれています。


 しかし、そんな世情の流れや常識なんかどこ吹く風、虎の肉や猪の肉といった獣肉、はては仏教発祥の地・インドでも神聖な生き物とされ、食べることが絶対禁忌と思われていた"牛肉"に手をつけた、罰当たりな戦国武将がいます。まぁ、例によって既にタイトルでネタばれしてるんですが…。


 『難波の太閤様』、戦国時代に幕を引いた偉大なる猿関白・豊臣秀吉です。
 
もともと彼は武家の生まれではなく尾張の貧農出身だった為、幼少期には仏教や儒教など戦国武将が備えるべき教養や常識を習得する機会がありません。ですので、かなり身分が高くなってから…織田家の重鎮として一国一城の主となってからも、臆面なく牛肉や牛乳を摂取していたようです。



 また、気候学的には『小氷河期』と呼ばれる比較的に天候や温暖に恵まれなかった当時の日本…――そうでなくても長く続いた戦乱で世の秩序は乱れ、合戦や野党による略奪などによって田畑が荒廃し食糧不足が深刻化していた戦国乱世ではなおのこと。

 仏教のなどより…死後の世界よりも、明日よりも"今日を生き延びる"ために、若い頃の秀吉が食べるものを選んだり出来なかったことも大いに関係があるでしょう。



( ・(,,ェ)・)。oO ( その割には、戦国武将でも屈指の貧相振りを誇るんですがね秀吉公。
 
信長や家康と違い、身長や体重がどのくらいであったのかを伝える資料が残されていないのですが、秀吉が合戦で命を守るために着用した重厚な鉄製の鎧具足、その胴回りがたった83cmしかなかったこと、コラーゲンたっぷりな牛乳や牛肉を食べていたのに額に皺がめだったり肌が浅黒かった、などなど…異端の牛肉食が体の成長をもたらしてはくれなかったことは想像に難くありません。 )



 ほかにも秀吉はなかなか子宝に恵まれなかったことを気に病んでか、関白・太閤になってから『虎の肉』に固執するようになります。虎は千里の道を一日で往復出来るほどの健脚と生命力を誇ったと伝承されており、その無尽蔵な精力を得れば子宝に恵まれると思ったのかも知れません。

 虎はもともと日本には居なかった為、二度にわたる朝鮮出兵では渡海した戦国武将達に『朝鮮で虎を見つけたら、捕獲して肉を塩漬けにし日本へ送ってくるように』という命令を出しています。
 朝鮮水軍の大活躍で補給線が途切れ、朝鮮半島最前線では多くの戦国武将が飢え死にを覚悟したというのに、暢気なものですね…。
( ・(,,ェ)・)。oO ( もっとも、この命令を真に受けて朝鮮半島で虎退治をしたのが加藤清正で、十文字槍を使って捕らえようとしたところ槍の片刃を噛み砕かれて槍が片鎌になってしまった、という有名な武勇譚に繋がるわけですが。)


 なお、この豊臣秀吉による牛肉食は何らかの伝手を経てそのおいしさが徳川将軍家にも聞こえたらしく、江戸幕府は近江国(現滋賀県)彦根藩主だった井伊家に年一回、時の将軍へ牛肉の味噌漬けを贈るようにという命令を下しています。

 そういう意味では、高級和牛の代名詞・近江牛の美味たる伝統と土壌は、豊臣秀吉による当時の習慣を気にしなかったという剛胆さが育んだもの、ということになりますね…。


 


 
■さらに戦国時代の知られざる秘話やためになる格言、知識を得たい人は
筆者ホームページ『赤髭亭』へGo!!

■赤

http://akahigetei.extrem.ne.jp/main.html


コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック
calendar
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>

■今後、赤髭の活動拠点はHPにも拡大!!

より一層深い戦国知識と知られざる歴史秘話は
『赤髭亭』
にて御覧いただけます!!



■相互リンク
☆【日本の歴史】もっと戦国時代を知ろう! おもしろすぎる戦いの数々

富田様のサイト。戦国時代における合戦にスポットを当てて紹介されています。

■硬派かつ忠実・重厚な戦国歴史大河を、月額980円/四本で自宅に居ながらレンタル・視聴・返却!!
DVDレンタルはDMMで!!
selected entries
categories
archives
recent comment
recommend
■戦乱の世を生きた姫、激動の生涯。

江(ごう) 姫たちの戦国 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)

新品価格
¥1,100から
(2011/2/16 18:34時点)

affiliates


■山本勘助、織田信長ら今人気の戦国武将の人生をPSPで疑似体験!!

太閤立志伝V

新品価格
¥4,118から
(2011/3/9 20:20時点)

■本格派かつ新鮮、新鮮かつ重厚。本格歴史大河!!

NHK大河ドラマ 風林火山 完全版 第壱集 [DVD]

新品価格
¥32,337から
(2011/2/16 17:56時点)



■インターネットビジネスを始めるなら、ホームページアドレスが判りやすい独自ドメインがオススメ!
『お名前.com』へご相談を!!


links

当ブログはリンクフリーです。
相互リンク御希望の方は
コメントをお願いします。



■ペンズオイルの
国内正規取扱店です

グリーンフラッグ


にほんブログ村 歴史ブログへ



ブログランキング・ブログ王


当ブログは『ブログ王』に参加しています。


■本格派歴史大河!!戦国乱世を駆ける隻眼の軍師の活躍!!

NHK大河ドラマ 風林火山 完全版 第弐集 [DVD]

新品価格
¥18,480から
(2011/2/16 17:59時点)



profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM